った。 この死に怯えるみずほらしい汚らしい魂は惨めであればあるほどに偉大な物、永遠な物に思いを馳せる。ところで私は神仏が現世 私は霊は肉体を持っていない人間、としか考えておらず肉体を持った我々には見えないだけで電車の中にでも一緒に乗って遊んでい 聖書に天使とは知らず相撲を取ったヤコブが勝ってイスラエル(神と競う物、勝利者の意味らしい)と呼ばれたという話が在ると 話はそれてしまったが、私が思いを馳せる偉大な物は現世利益の主ではない。もし、そういう物が在るのなら、なぜ、あの悲惨な 思うに神仏とは人の愛、良心、宇宙に在る不思議な畏敬すべき真理の力だといつも私は解釈していた。科学を愛した私はそれを知 あまりにも自分とかけ離れているこの力しかし、確かにその力は私にも働いている。unknowableの力。でも、精神と生命を蝕ばま 「宗教は大衆にとって阿片である」とマルクスは言い。「神は死んだ」とニーチェは言った。今、宗教は世界で皆死んでしまって いるが、少なくとも私には少しの救いのようだ。「心、貧しき人は幸である天国は彼等の物である」私は言う「ああ、私の神よ、そ しかし、私は一方では自分自身に「もう、いい」と言っていた。精神のオルゴールが奏でる弦楽四重奏曲「死と乙女」の旋律そし |
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