下の二つの物語は巨岩に人が感じ取った物語とでも申しましょうか私は良く岩を見るとこの二つの物語を思い出します。
画像は十八史略の西漢 太祖高皇帝の巻朝張良の物語 ナサニエル・ホールソン大いなる岩の顔、私が読んだ本汚れていて済みません
 
 ここでは私の物語の枕に使った漢の張良の物語の漢文書き下しを紹介します。下には私の口語訳も附します。
※(3行目2字から)良少き時、下邳の圯上に於いて老人に遇う。履を圯下に堕すに良に謂て曰く孺子下りて履を取れと。良之を殴らんと欲す。その老たるを憫み乃ち下って履を取って老人足を以て之を受く。曰く孺子教えるべし後の五日。我と此に期すと良期のごとく往く。老人已に先つ在り怒って曰く長者と期す後るるは何ぞや。復五日に約す往くに及んで老人又先ず在り怒りて復五日に約す。良半夜に往く老人至る乃ち喜ぶ授ける一遍の書を以てす曰く此れを読めば帝者の師と為るべし異日済北穀城山下に黄石を見る即ち我なり旦に之を見れば乃ち大公の兵法なり良之を異とし昼夜習読む既に上を佐け天下を定む功臣を封じて良をして自ら三万戸を選ぶしむ。良曰く臣始め陛下と留に遇う此れ天臣を以て陛下に授くるなり留に封ずれば足りと後穀城を経て黄石を得たり之を奉祠す。
 口語訳 俊介 
 (前漢の功臣の)張良は若い時に、下邳(かひ)という所の橋の上で老人に会った。(老人は)靴を橋の下落として張良に言った。若者よ靴を取てきてはくれまいかと。張良は(あまりに突然にまた無礼に言われたので)この老人を殴ろうと思った。(しかし)その年老た様子を哀れんで橋の下に下って靴を取って来てあげた。(老人は)言った若者よ(見どころの有るやつだ)お前に教えたいことが有る五日後に。私とここで会おう張良は約束のごとく往くと。老人はすでに待っており怒って言った年上の者と約束するのに遅れるとは何としたことか。復た五日後に会う事を約束したまた往くと老人は又も先にいた怒っていたが復た五日に再会を約束した。張良はついに真夜中に行って待つと老人が来て大いに喜んで(張良)に授ける一遍の書を渡した。(老人が)言うにはこれを読めば帝王のの師となるであろうそして後日に済北の穀城山のふもとに黄色の石を見つけたら即ちそれは私だ。(と忽然と居なくなった)朝になってこの本を見ればあの(大軍略家の)太公望呂尚の兵法書だった。張良はこの出来事を不思議なことと思い夜昼となくこれを読みやがて前漢の高祖を助けて天下を平定し功臣を封じたが張良は自ら三万戸を選んだ。張良は(高祖に)言った臣である私は始めて陛下と留と言う所に遇ましたこれは天が臣下である私をもって陛下に授けたのです。留の地に封じていだければ足ります後に穀城を得て黄石を得た。そしてこの(不思議な岩石)を大切に御祭したのである。
Wataru Shoji(偉大な岩の顔の翻訳はここクリックです。)
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