スキャットの訓練はジャズボーカルの歌唱力に影響を与えるか
 ギター・バイオリン・ビオラ・ピアノ・フルート・クラリネット・龍笛・笙・篳篥以上の楽器を私は演奏することが出来ます。或る楽器は昔ステージに立ったことが有る位好きでした。でも結局、秀でた演奏技術を持っている物が無かったと今は思っています。そんな経験から楽器の表現力の比較を考察することが良くあるのです。
例えばバイオリンでバッハのバイオリン協奏曲の一楽章※これは実際に私は弾いてみたのですが、まず最初5小節からの部分、特に97小節からはFと書いてある部分の体位法的に扱っている部分は上の聲部をソプラノ下の聲部をバスと考えると上はシ、ド、レの高くなる進行でバスはファ、ファ、ファと通奏低音的扱いです。これは2聲の対位法でバイオリンの様な楽器では苦手な扱いで疑似対位法です。(しかしバイオリンはフーガも弾けます。)しかしバイオリンは歌謡なロングトーンの扱いは極めて得意です。
次に同じバイオリンでシャコンヌ冒頭の和音を考えて見るとバイオリンは和音は苦手なのですが2聲は出せますので非常に緊張感がありこの楽器の魅力が発揮されますがそれをギターやピアノに編曲したものの冒頭を聞くとその魅力は発揮されませんロングートーンが出来ないからです。
以上の事から楽器には得意、不得意が有ることが分かり単音じだいにクレッシエンドやデミニエンド、ビフラートをかけられるものバイオリンなどが有る物が有ります。
ここで歌謡を考えて見ると聲と言う楽器はロングトーンが得意でありしかし音を細かく区切るスピカートの様な表現は私は苦手だと思います。それは私はバイオリンを弾いていて経験的にそう思うのです。
ジャズボーカルにはスキャットと言う技法が有りそれを聞くと非常に器楽的であってどういう基礎訓練の仕方やどういう楽譜を使うかは全く解りませんただ述上の説明でも解るように演奏者が苦労する技法は演奏者の表現力を高めるのではないかと私は推測したのです。
では具体的にジャズボーカルにおいてどういう表現力がスキャットによってたかめられるかとこれは私の推測ですが表現した音の分解能あるいは解像度(これは光学の言葉で小さな2点間をどれだけ見られるかの能力)でここでは普通リートは器楽的な音を細かく別けるリズム表現はせずロングトーン的表現を得意としております。
しかし優れた演奏家は音一つ一つにニュアンスと申しましょうか表現が出来る人であると私は思っているので、ジャズボーカルにおいて勿論これだけ練習してもしかたありませんが重要な表現力向上手段だと思うのです。
2013/5/2 23:50書く 以上の事を歌手に英語で聞いてみること。
下はイメージ レスリールイス、スキャット抜群こんな上手い人見た事ないので掲載
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