貴方の母になって私の命さえ差し出して貴方を守りたい……」その子守歌に安らいだ私はすやすやと眠ってしまった。 それから、どのくらい時間が経っただろうか、ふと眼を醒ますと、体に毛布が頭には枕が添えてある。「気持ちよさそうだったか 「夢を見た、不思議な夢だ、お前と俺がお雛様みたいな格好をして桜の花の下で永遠の愛を誓っていた」「あら素敵な夢ね」と女
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時計を見ると1時間余り経っていた。「早く行かなきゃ、姉さんと兄さんに、お前の事、一刻でも早く知らせなきゃ、お前の電話 家を出る時、女は見送った。もう女の姿が見えなくなろうとする時、私に突き上げる不安が襲い、また女の元に息を切って走った 姉と兄は初めは驚いたが、妹と瓜二つで優しい女だと聞くと寧ろひどく喜んで賛成した。昼、病院から女の家へ電話をすると間違 「あの、ここに女の人が居たんですが」私は狐に摘まれた様だったが、そう聞いた。「え、そんな事嘘でしょ、でなかったら家を どういうことだ!これは、俺は妹を慕う余り、気が違ってしまったのだろうか?いや違う、あの優しい手の暖かさは幻想なんかじ 「良く解ったなでも |
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