親孝行も出来ず妹を殺し、幸せに出来なかった。妹は、私が誘惑しなければ密通など、しなかったし死なずに済んだ。私は妹を抱き 頬に紅の薔薇が仄かに仄かに咲いたように血行を感じそのことが、さらに私に済まないという気持ちを起こさせ涙で歌った。 「頬から唇から馨しい薔薇の香りと微笑みを湛える女、美青年アドニスの死を悼む女神アフロディティの涙から薔薇が咲いたように そして、ふらっと立ち上がると、台所に行って虚ろに包丁を取って両手で腹に突き刺さうとする瞬間、近所の男が2人、3人、腕 「君が死んだら姉さんも死ぬぞ!」と誰かが言うと、急に力が抜けた。放心状態だった。 「待ってくれ、直ぐ行くから、兄姉の心が落ち着いたら直ぐ行く」と心の中で呟く。「おい、しっかりしろ」と私の放心状態を心配 「なぜ死んだの?」と姉、「どうしてだ?」と兄。私との密通の事など言えない。「俺も死ぬ」と独り言の様に呟くと、「馬鹿野 「お前まで死んだらどうなるのよ」と姉は、私を抱き締めた。 私は暫く生きる屍の様になるしかないのか、外へ出ると、もう夜空 「天に在りては願わくは比翼の鳥となり、地に在りては願わくは連理の枝と為らん」私は親戚にも葬儀屋にも警察にも、これから ただ医者だけには来てもらって死の確認は、して貰っていた。でも先生にも警察への連絡は1、2時間待ってと |
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